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 まずは先日の『上棟式』の記述についてある読者の方から
「ワレ、なんやあの書き方は廉。まるでおまえとこの家が、あたかも新築したかのように読めるやないか獵あぁん令。ややこしい書き方はやめさらせダァーホ(ドあほ)嶺」
と、ケッコウなご指摘があった。
 実は今日の上棟式、我が社の社員さんの自宅倉庫の新築であり、解体工事から基礎工事までを我が社が請け負っていたため、そのまま流れで、新築工事の組立班まで任されたワケである。今日、実際に上に上がり、組立班としてハンマーを振ったのは私とあと3名だった。すべて従業員。私も久しぶりなので身軽に動けるかどうか不安だったが、なんなく動き回ることができた。夕方、上棟も順調に運び、最後に施主が屋根部分まで上がってきて、棟梁や従業員と共に東の方向を向いて"2拝2拍手1拝"し、御神酒を頂く儀式をおこなう。ここは無事に工事も終え、大きな倉庫を新築した施主の晴れ姿なので、私はいつも持っていたデジカメで動画を撮影してあげる。ほんの3分ぐらいなのだが、一生残る記録になるでしょう。その後、"上棟完成宴会"のため、料亭の送迎バスがやってきて、今日の参加者のほぼ全員や、施主の親戚関係、友人などが乗り込んだ。その中には#10アッチャンもいた。行く先は割烹『朝日楼』。ここはみなべ町の老舗の店で、ケッコウ有名なお店なのだ。午後7時。施主の挨拶のあと、棟梁の乾杯の音頭で宴会は始まる。私は従業員と末席に位置し、謙虚に構えていた。そう、今日の主役は他でもない『施主』と『棟梁』なのだ。そこで私たちの役目として施主の親戚方々にお酌をして回り、みなさんの労をねぎらうよう、従業員に指示する。そうすること約2時間、宴会は大盛況となり、お酒が次々出されてきた。ここをごらんの方々の中には、なんで上棟式ごときでそのような派手な騒ぎをするのかと疑問に思うかもしれないが、田舎では、こういうシキタリは日常茶飯事であり、もしこれが家族が住む母家の新築工事だったら、そらモー樽酒は出てくるわ、鮨は出前でとりまくるわ、親戚からお祝いのお酒がどんどん届けられるわ、『金一封』の入ったお餅投げはあるわ、知事から電報は届くわ、獅子舞が躍り出るわ、テレビの取材がくるわで大変なのだ。
 さて話は戻って宴会もそろそろ終宴となり、午後10時、送迎バスにお世話になりながら帰路についた。私も久々に快く酔ってしまい、家に入ると風呂に入るのが精一杯で、布団に入ると3秒で昏睡状態となる。
 夜中に起き出し、喉が乾いたのでキッチンで水道水をコップ一杯飲んだのだが、これがメチャクチャおいしかった。人間、やっぱり水は必要だと痛切に感じてしまう。
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