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 午前中、我が社の災害復旧工事現場へ出かけ、クレーンの合図マンをする。現場が道路際ということもあり、通る車や人々に愛そうをふりまくるのが大変だった。ハッキリ言って首がいたい。と言うのも、本日私の役割は「クレーンの合図者」であり、大きく振る両腕のサインを間違うと、大変なことになるので顔だけで会釈することにした。そうしてお昼前、なんとか作業も無事に終え、午後から次の工事の準備を行う。と言ってもただひたすらパソコンに向かって真っ黒に手垢の付いたキーボードをひたすら叩くだけだった。ハッキリ申して、こういう仕事はもうケッコウである。現場の方がよっぽどマシなのだ。だが、この書類等を届け出しないと工事着手出来ないのである。背に腹は代えられない。
 そうしているうちに夕方になり、午後4時半を回ると付近はもう薄暗くなっていた。冬至はまだ一週間も先なのだが、これじゃ午後3時頃に日没になるかもしれない。
 先ほどウチの社長が、「自宅前で車のキーを拾った」と私に渡された。みればホンダクリオの乗用車用らしく、革製のキーホルダーが付いていた。そこでこのキーを自宅に置いておくのもなんなんで、とりあえず警察に届けて見ることにした。これがベストだし、本来は拾得物の届け出ということでちゃんと警察に渡すものなのだ。だが、届けてしまえばいいのだが、その後、落とし主がここら辺に探しにきたらどうだろうか。届け出まではしなくてもきっと探し回っているに違いない。さぞお困りでしょう。で、私はここの自宅下に「ここに車のキーが落ちていました。警察に届けています」と張り紙をしておいてはと社長に相談する。と、社長もそれに同意し、なんと、カンビールの空き箱を切って、それに太マジックにてヨロヨロと書き、道路脇の鉄柱にくくりつけていた。確かに公示はしているが、張り付ければいいってもんやないやろ。これじゃ探しに来た人が恥ずかしくて帰ってしまうのではないか?
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