8/27
 秋の足音が聞こえているというのに、一向に涼しくならんがな。
 さて、今日は、#10アッチャンとの『5ラウンドぶっ通し"地獄の打撃練習"』がある日だ。前日、あれほどイサギヨク#10アッチャンに打撃練習をするのだと言い切ったが、そろそろ体中にガタがきている分、うまく練習できるかと少々不安になる。押していた仕事もなんとか終え、バッティングセンターに水筒を持って着いたのが午後6時半ごろ。それから打って打って打ちまくる。私は依然と体重が前に傾いているため、ちょっとでもスイングフォームが崩れると、鬼教官#10アッチャンの竹刀が私の体を容赦なく襲う。何球か打ち込んでいると、ほんの数球ではあるが、球がバットの真をとらえて、気持ちよく飛んでいくのがわかる。「20才代に来たときには、もっと上手く打っていたよなぁ」と思いながら、打撃練習に精をこめる。そして午後7時過ぎ、あまりにもハードな打撃練習だったため、もう精も根も尽き果て、腰掛けの前で崩れふさがっている私に#10アッチャンは「よーし、今日はよく頑張った。褒美に我が家でひとっ風呂あびてからビールなど呑んで帰りたまえ!」と、まるで、聖地エルサレムに降り立ったイエス-キリストのような有り難いお言葉を頂く。早速バッティングセンターなど後にして、#10アッチャンの嫁さんの実家に向かう。そして到着後、#10アッチャンは愛娘2人を風呂にいれると、「さ、#51もシャワー浴びて、その薄汚い仕事着をこれに着替えなさい。」と真新しい作業着とTシャツを渡された。私は恐縮心頭で軽くシャワーを浴び、渡された作業着に着替えると、なんと、エアコンの風が快い。その後、ラウンジでは宴会が始まり、ステージには#10アッチャンの愛娘2人が、その哀れもない初々しい肌をちらつかせた「ラブリーナイトショー」(18禁)も披露される。私は先ほどまで厳しい特訓を受けていた鬼教官の愛娘とあって、目のやり場に苦闘していた。#10アッチャンの奥さんにも、子供の面倒みながらおいしい手料理を作っていただき、楽しい一夜を過ごすことができた。仕事、野球、釣りの話…と、気がつけば夜11時。「おぉ!!、もう11時やないですかっ!」と慌てて帰り支度し運転代行会社を呼びつける。そして約15分足らずで代行会社は到着し、私は2人に深々と御礼を述べて帰路についた。しかし、今日は、何から何まで#10アッチャンにお世話になり、本来なら講習代金として金一封を進呈しなければならないのだが、完全に立場が逆になっていた。しかしいい勉強になった一日であった。すまんかった#10アッチャン。
戻る