最近ノルディックウォーキングも普及してきて本や新聞で紹介される様にな
って来ました。
2007年1月21日付 朝日新聞日曜版にてノルディックウォーキングの紹
介記事が掲載されましたので紹介します。
朝日新聞 元気のひけつ
<ストックで歩く>
<記事全文掲載>
体の負担少なく高齢者向き
両手でストックを使って歩く運動が、徐々に広まっている。ふつうに歩くよりエネ
ルギー消費が多いうえ、ひざや腰の負担が軽く、高齢者にもむいているという。
発祥の地はフィンランド。「ノルディックウォーキング」「ストックウォーキング」な
どと呼ばれる。
クロスカントリースキーの選手らが雪のない季節にするトレーニング法だった。
やがて一般向けの手軽な運動法として人気が出て、日本でも90年代後半から
イベントが開かれるようになったという。
■ □ ■
さっそく、私もストックを手に都内の公園を歩いた。指南役は、日本に導入した
一人とされる宮下充正・東京大名誉教授(日本ウォーキング協会名誉会長)。
「腕の振りが小さい」 「ストックを後方に押し出す感じで、もっと後ろまで腕を伸
ばしなさい」。しかられながら20分も続けると、太ももの筋肉が痛くなった。ふだ
んより歩幅が広がっているような気もした。
それは単なる気のせいではなかった。鹿屋体育大の山本正嘉教授らの実験で
も同様の結果が出ているという。
男女の学生ら12人が、足元のベルトが動くトレッドミルという器具の上を歩行。
3種類の速度でストックを使って歩くと、使わないより歩幅が2〜5cmほど広
がった。「ストックで地面をつくことで体のバランスが安定し、大きく踏み出せるの
かも知れません。
一方、ストックを使うと体の上下動も大きくなり、いわば効率の悪い歩き方にな
る。その分、通常より酸素摂取量が12%ほど高まることも山本さんらの実験で
分かった=グラフ。
足も腕も使うからエネルギー消費は増えるが、負担は逆に、軽く感じる。
小樽商科大の中川喜直(よしなお)教授たちは学生7人に、傾斜角度の変わる
トレッドミルで歩いてもらった。傾斜が緩いうちは、きつく感じる度合いは、ストッ
クがあってもなくても、ほとんど同じだったが、急坂では違いが現れた。20度の
設定では、普通に歩くと「きつい」と感じたが、ストックを使うと「ややきつい」にとど
まった。
■ □ ■
「ふつうは足腰に負担が集中して、きつく感じる。ストックを使うと全身で体を支
えるので、楽に感じるのでしょう」
中川さんは、小樽市が開く健康講座でストック歩行を担当。中高年らを相手に、
「いざというときは支えになるので、転倒予防にも役立ます。」と説く。
クロスカントリースキーの国体優勝歴があり、仙台市を拠点にこのスポーツの
普及に取り組む日本ノルディックフィットネス協会設立準備委員会の高橋直博さ
んは、「ストックを地面に突いたあと、腕を後ろにしっかりと伸ばして、体を前に押
し出すことが大切」という。
「上手に歩くことができれば、エネルギー消費をさらに高めることができます」
(田村 健二)
◆朝日新聞のHP