●どんな効果がありますか?
普通に歩くのと同じように見えますが、ポールを持つだけでまったく違った効果が生まれます。
1.全身の約90%筋肉を使います。
歩くだけでは動かせない上半身の筋肉も使います。
2.効率の良い運動効果。
全身運動ですのでたとえば1時間歩いている方なら40分ぐらいで同じ効果がでます。
3.歩く姿勢が良くなります。
ポールを使う事で胸を張って腰の入った姿勢ができます。
4.誰にでも出来ます。
子供から年配の方、スポーツ選手から初めて運動する方まで誰にでもOKです。
5.リハビリや足腰が弱い方でも出来ます。
ポールを補助に使えて上下動が無いので膝や腰の負担が少なくなります。
6.リズム良く歩けます。
ポールを使う事で後ろから体を押されているような感じとなりテンポ良く歩幅も広くなります。
7.肩こりの解消。
肩や背中に適度な刺激と血液の循環が良くなるので肩こりが少なくなります。
但、やり過ぎないように逆に筋肉痛になります。
※この他にもいろいろな効果があります。一度体験してみて下さい。
●ノルディックウォーキングの準備
ノルディックウォーキングに必要なのは、ノルディックウォーキング用のポールと
動きやすいウエア、底のしっかりしたウォーキングシューズです。
<ウォーキングポールの選び方>
最近はウォーキングポールもいろいろなメーカーから発売され選択の範囲も広く
なりました。各メーカや各モデルによりいろいろな特徴があり自分の目的にあった
物を選んでください。
ただしトレッキンッグ用のポールとは根本的に違いますので、ウォーキング用ポー
ルをお選び下さい。
例えばオハナで扱っているLEKIのポールも目的や機能などによりいろいろなモデルがあります。
それぞれ重さや材質、長さなど少しずつ違いますが一番大きな違いは伸縮出来る物と1ピース
タイプの違いです。
伸縮タイプの特徴
・持ち運ぶ時に小さくなる。
・長さの範囲が広いので他の人と共有したり、コースに合わせて微妙な長さ調整が出来る。
・2ピースや3ピースになるので強度がが必要になり若干重さやコストがあがる。
・重心の位置がずれる為1ピースタイプに比べるともたつく。(最近のモデルは継ぐ位置を
変えて重心のずれを補正しています。)
1ピースタイプの特徴
・同じ材質の場合伸縮タイプより軽く仕上がる。
・継いでいる部分がないので丈夫
・振りぬきが素直で振りやすい。
・伸縮出来ないので最初から決まった長さを選ばないといけない。
・持ち運ぶ時は伸縮タイプより長くなる。
また材質でアルミとカーボンを使ったモデルがあります。
相対的にカーボン製の方が軽いですが値段が高くなります。
実際に使うとカーボンを使用したモデルの方が弾力性がある為、手にやさしく感じます。
ポールを選ぶ際は、身長に適合する長さ、収納性や軽さ、価格などを考慮して選ばれると良いと思います。
<グリップとストラップ>
グリップとストラップは、ポールを選ぶ際に重要な部分になります。
それは、歩く時に唯一体と触れているからです。長時間歩くと違いが
わかる部分です。
ノルディック用ポールのグリップは、トレッキング用に比べて細く出来
ていています。これは使う目的による違いでノルディックウォーキン
グの方が比較的良い道を早く歩く為で、形状が歩きやすいように工
夫されています。素材はゴム系とコルクタイプがあります。
ストラップは、手を固定する役割があり各メーカによりいろいろ工夫
されています。
素材等により手が痛い場合はノルディック用グローブを使うと解消さ
れます。
<サイズの選び方・合わせ方>
ポールは長すぎたり短すぎても歩きにくくなります。
長さの目安 身長×0.68〜0.7ぐらいです。
この範囲は、人により手足の長さが違ったり運動強度の違いによる物です。
例えば身長が170cmの方で115〜119cmとなります。伸縮タイプのポー
ルの場合は目盛がありますので実際に合わしながら長さを決めて下さい。
レスポンスのような伸縮しない1本タイプはだいたい115cmサイズになると
思いますが下記のように一度長さを測って見て下さい。
標準的な合わせ方
これから購入される方は棒のような物を握り、肩の力を抜きひじが90度になる
位置で地面から手の上面(親指側)の高さを測りプラス5cmしていただければ、
ほぼ適正なサイズとなります。(※レキのポールに限る)
<ノルディック用ウォーキングポールとトレッキングポールの違い>
ウォーキングポールとトレッキングポールは同じ歩く為のポールですが使用目的
(使用場所)が違います。
一番大きな違いはストラップです。写真を見ていただければよくわかると思いま
すがウォーキングポールは手放してもグリップが必ず親指と人指し指の間に収
まるようになっています。
これは歩くときにグリップを握ったり放したりする為です。
逆にトレッキングポールのストラップは、手を放して木や岩をつかんだり転倒時
に手ですぐに補助し易い様に出来ています。
またトレッキングポールをノルディックウォーキングで使おうとしても後ろで手を
放した時にポールがずれてしまう為使用出来ません。
▲トレッキングポール ▲ウォーキングポール ▲手を放してもグリップが
のストラップ のストラップ ずれません。
<こんな用品があれば便利>
●ウォーキンググローブ
長く歩く時やストラップの擦れなどから手を守ります。指切タイプとロングタイプ
があり季節などに合わせて選ばれると良いと思います。
自転車用のグローブに似ていますが握りやすい様に手の平の厚みを減らしています。
●ヒップバックやウエストバック
長時間歩くと水分補給が必要です。ペットボトルやバイクボトルをセット出来、歩く
時に邪魔にならない物がお奨めです。
またキーやティッシュ等小物も持てますので便利です。
●ハートレートモニター
自分の心拍数を管理できる心拍計です。時計タイプで最近はいろいろなメーカーから
値段も安い商品も出てきました。運動中の心拍数がすぐに見えるので目的に合った運
動強度で歩けます。
●夜間グッズ
朝早くや夜に歩く方にお奨めの用品です。
ウォーキングポールを持っても使えるライトや他の人から確認しやすいテールライト、
車の人から確認しやすいタスキやベストなど歩く時に事故に遭わないアイテムです。
どれも歩く時に邪魔にならない様にデザインされています。
▲ウォーキングライト ▲テールライト ▲反射タスキ ▲反射ベスト
※詳しくは、ウォーキンググッズコーナーをご覧下さい。
●歩いて見ようノルディックウォーキング
動作は普通に歩くのと同じ動きです。(左足が前の時は右手が前に)
よく間違うのがポールを杖のように前についてしまう事で、前につくとタイミングが
ずれ同じ側の手足が前に出てしまいます。
ウォーキングポールの先端は、自分の体より前に出ない事。
コツはポールで後ろから体を押し出すような感じです。
<写真 紀伊民報提供>
1.ポールをつく位置は体の中心(2枚目の写真)。
前に出た足と後ろの足の中心かやや後ろ側につくと次の動作に移りやすいです。
2.ポールを後ろに押し出してその反動で前に体を移動します。
手は軽く握り、地面をつく瞬間に少し力をいれます。
3.出来ればフィニッシュでポールと腕が一直線になれば完璧です。
この時手は握らず開くと腕がまっすぐのびます。
※最初はもう少し体を立てて歩幅を小さくした方がタイミングがとり易いと思います。
基本的には写真のようなホームになります。最初はもう少し歩幅を小さくしてポールと
足のタイミングを取って下さい。
慣れてくれば徐々に腕を使って体を押し出す様にして行けば、足のストライドが伸び歩
くスピードがあがってきます。(負荷も上がって来ます。)
実際歩き始めると自分のホームを確認する事が出来ません。また最初にノルディックウ
ォーキングのコツをつかんでいないと自己流になってしまい上達もしにくいと思います。
出来れば全国各地でイベントや講習会が開かれていますので実際に講習を受けてみて
下さい。
近くの方は、是非オハナの講習会で体験下さい。出来れば2〜3回ぐらい続けて参加い
ただければ、ほぼマスター出来ると思います。
■オハナの講習会の模様
オハナの講習会も2004年の12月から始めて試行錯誤しながら現在皆さんに喜んでいただけ
る形になって来ました。
当初は強度が強かった様で、次の日に筋肉痛で動けなかったとか階段が降りれなかったとかい
ろいろとクレームが来ました。(それだけ運動効果が高かったのですが)
現在は笑顔で次の日が迎えられる内容にしております。2時間講習の内容です。
みなさん是非参加してみて下さい。
●アップ体操
歩き出す前にまずは、体を動かす準備をします。ポールを使った体操やゲームを行います。
アップの目的は、体全体の筋肉が動きやすくなるように動かし心拍数を上げ運動できる状態
にする事で、ケガや心臓の負担を軽くします。
特にいきなり始めると各関節や筋肉がほぐれていないのでスムーズな動きが出来ません。
最初はゆっくり歩きながらアップするという手もありますがせっかくポールがあるのですから
ポールを使ったアップを試して下さい。
●基本の歩き方
アップが終われば、ここから実際のノルディックウォーキングの歩き方の講習に入ります。
ポールを持つとだいたいの方は、ポールの方へに意識がいってしまい普通に歩けなくなって
しまいます。そこで次のように進めていきます。
1.最初に手の力を抜いてポールを引きずるように歩きます。
2.次に手を伸ばした状態で少しだけ手を振ると後ろでポールが引っかかる所がわかります。
グリップの握りは握り締めずに軽く
3.今度はもっと大きく振って歩きます。(ひじを曲げずに手は伸ばしたままで)
4.最後にポールの先端が地面につく瞬間に握る事を意識し、体を前に押し出す様にポールを
押します。
この時点でほぼ歩ける様になります。
●少し歩きます。
今までは同じ場所でくるくる回ったり折り返したりしながら講習を行っているので、この後は
15〜20分ぐらい遊歩道や道路を歩きます。
この時起伏のあるコースが取れれば非常に効果がわかりやすくなります。
歩いた後約10〜15分休息を入れます。
●レベルアップ講習
続いて手や足の動き、ポールのつく位置や押し出すタイミングなど各パートの説明や実技を
行います。
少し時間をかけて歩いているとこの講習の意味が理解しやすいそうです。
●ゲームとパワートレーニング
ちょっと気分転換にみんなでポールゲームをやったりポールを使ってウエイトトレーニング
を行います。
ここであまり一生懸命やると次の日に筋肉痛になります。適当に!
●再び歩きます。
仕上げに20分ぐらい歩きます。
●ダウン(ストレッチ)
最後にみんなでストレッチしながらダウンします。
だいたい肩や背中、腹筋あたりが適度な疲労を感じています。
体全体を順番にほぐしておくと翌日や翌々日楽になります。