大峰奥駈道

■世界遺産 「大峰奥駈道」
大峰 大峰奥駈道は、奈良県の吉野から和歌山県の本宮大社間の道をいいます。
しかし、高野山への参詣道の高野山町石道や熊野三山に参詣する熊野古道
と少し違った道のようです。

この大峰奥駈道は今から約1300年前に修験道の祖、役行者(えんのぎょうじゃ)
が開いた修行の道と言われています。
役行者は、吉野の金峯山やこの吉野から熊野につななる大峰山系に行場を開き
ました。
今でもこの大峰奥駈道を歩くと行場やお札を見たり修行をしている修験者に
会う事があります。
一般的に大峰山とよばれていますが、実はこの大峰山系には「大峰山」と呼ばれる
山(山頂)は無く、吉野から熊野まで1500m以上の山々が連なりその山頂を
つないだ道が大峰奥駈道です。

最初役行者が熊野より大峰を通り吉野に至ったのでこのルートを「順峰(じゅんぷ)」
といい、吉野から熊野に向かうルートを「逆峰(ぎゃくふ)」と呼ばれています。




<見 所>
 深い山々が連なる太古の風景と1300年前から残る修行の道、下界から遠く離れ
 ているので大きな自然を感じ自分を見つめるのに最適です。
 他の参詣道とはまったく違った険しい道です。
 事前十分調べ見合った装備と体力が必要です。
 最初はルートを区切り歩いてみて下さい。


大峰 大峰 大峰 大峰







<注 意>
「大峰奥駈道」を歩れる方は、自分の歩く場所を事前に良く調べてそのルートにあった
支度と装備で歩いて下さい。
 ・必ずルート地図と国土地理院の地図、コンパス、GPS等の方角を確認出来る物
  を装備下さい。
  大峰山系は山深く樹林帯の山ですので道に迷いやすく特に弥山から南は、歩く人
  も非常に少なくなります。必ず地図を確認しながら歩いて下さい。
 ・山小屋はルート上にありますが、有人の小屋は少ないので事前に調べて下さい。
 ・エスケープルートが少なく人里まで離れています。
 ・12月〜4月までは、積雪期となり装備も必要となります。特に1月〜2月末頃は
  積雪も2〜3mにもなりますので十分注意下さい。
 ・携帯電話は通じる場所もありますが、山中はほぼつながりません。
  

<参考書籍>
 聖地巡礼 (伊勢文化舎)、吉野・大峯の古道を歩く (山と渓谷社)

■大峰奥駈道関連ウェーブ
◆世界遺産 吉野大峰 「大峯奥駈道」、「小辺路」の情報があります。コースマップも揃っています。
◆金峯山寺 吉野金峯山寺のホームページです。
◆吉野町 奈良県吉野町のホームページです。吉野の情報があります。
◆天川村 奈良県吉野郡天川村のホームページです。
◆天河大弁財天社 弥山に奥宮を祀る天河大弁財天社のホームページです。
◆熊野本宮大社 熊野三山の一つ熊野本宮大社のホームページです。
◆玉置神社 奈良県十津川村にある玉置神社のホームページです。
◆六甲山麓 大峰奥駈の部屋内に山小屋・水場情報があります。

■大峰奥駈道縦走 熊野本宮〜吉野奥千本

2006年のゴールデンウィークを利用して念願の大峰奥駈道を歩く事が出来ました。
今回は、熊野から吉野への順峰にておこないました。
水場やコースの所要時間、装備品等細かく掲載しておりますのでご参考にご覧下さい。

 2006年4月29日〜5月4日(5泊6日)
 [オハナOD倶楽部] 3名 愛須 康順(47) ・ 蒲田 崇(59) ・ 和田 武晴(39)

<コース>
 [大峰奥駈道]
 熊野本宮大社--玉置山--行仙山--釈迦ガ岳--弥山--大普賢岳--山上ガ岳--吉野奥千本

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 ▲熊野本宮大社に参詣    ▲玉置神社 社務所       ▲南奥駈道       ▲ガスの中の釈迦ヶ岳山頂

<はじめに>
 2004年の夏に世界遺産に登録されてから、行く先々で「和歌山の方ですか、大峰奥駈道は
 どんなところですか?」と言う質問をよくされる様になり、個々には何度となく行った事があるも
 のの、端から端まで歩く縦走はした事が無かったので、この際、その修験道を山伏と同じスタ
 ンスで歩けたら、充実した山旅が出来るだろう・・・、そんな発想からこの計画が始まった。


<装備と計画>
大峰  一日の行動を8時間から10時間までと考え、出来る限り軽量化をはかりつつ、
 5泊6日分の食料プラス予備日の事などを考慮に入れ必要最小限に絞り込んだ
 結果、着替え・ツェルト・シュラフ・ストーブ等で13kg内に、あと食料が約5kgと水
 で重量18kg強に抑えた。

 当初、吉野から熊野本宮に向かう逆峰(ぎゃくふ)の予定でスケジュールを組んで
 でいましたが、今年の大峰山系は春から気温が上がらず4月中ごろまで雪が降
 る日もあり、例年なら積雪も4月始めには消えているが、出発前に山小屋に確認
 したところ山上ヶ岳〜弥山で1mの積雪があると言う事で、急遽熊野本宮から吉
 野に向かう順峰(じゅんぷ)に変更しました。
 また衣類等も当初より保温性のあるものを用意しました。


 ◆詳しい装備表はこちらをご覧下さい。

[行動計画]
 4月29日 本宮大社〜五大尊岳〜大森山〜玉置山 (神社泊/予定歩行8時間30分)
 4月30日 玉置神社〜古屋宿〜笠捨山〜行仙小屋 (山小屋泊/予定歩行9時間56分)
 5月 1日 行仙小屋〜地蔵岳〜太古ノ辻〜深仙宿非難小屋 (山小屋泊/予定歩行9時間56分)
 5月 2日 深仙小屋〜釈迦ガ岳〜孔雀岳〜八経ガ岳〜弥山 (山小屋泊/予定歩行7時間15分)
 5月 3日 弥山〜行者還岳〜七曜岳〜大普賢岳〜小篠宿 (山小屋泊/予定歩行9時間10分)
 5月 4日 小篠宿〜山上ガ岳〜大天井ガ岳〜青根ガ峰〜奥千本 (予定歩行8時間35分)


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▲弥山の天河弁財天奥宮    ▲北奥駈の山々        ▲大峯山寺本堂       ▲吉野奥千本に到着

■5月12日付紀伊民報に記事が掲載されました。
  <記事より>
大峯奥駈道を縦走 5泊6日 自然と歴史の道実感
大峰
 田辺市の山歩きグループが大型連休中、5泊6日の日程で、奈良県から和歌山県に
またがる大峯奥駈道の縦走を初体験した。
 熊野三山と吉野・大峯を結ぶ大峯奥駈道は、山岳修験道として知られる。世界遺産
に登録された総距離は、奈良県庁調べで86.9キロという。
 挑戦したのは、田辺市の自営、愛須康順さん(47)、無職の蒲田崇さん(59)、3年
前まで同市内で勤務していた和歌山市の公務員、和田武晴さん(39)の3人。
世界遺産の歴史の道を一気に歩いて見たかったという。
 熊野本宮大社近くから歩き始め、初日は玉置神社に着いた、2日目は行仙岳近くの
の行仙宿で宿泊。3日目の宿は深仙小屋、4日目は弥山小屋に泊まり、5日目は小
篠の宿で体を休め、6日目に吉野にたどり着いた。
 食料など約16キロの荷物をリュックにかつぎ、11時間以上歩いた日もあった。
途中、蒲田さんがひざを痛めて4日目に下山した。愛須さんは「最初からきつかった。
尾根道をたどるが、坂を上ったら下り。やれやれと思ったらまた上り坂。
好きで歩きに来たのに『なんでこんなに体を痛めつけられなあかんのや』と精神的に
も肉体的にもまいった」と振り返る。
 4日目からは体が慣れ、朝日や満天の星に見とれる余裕が出た。近畿最高峰の八
経ヶ岳(1914メートル)からは雲海も見た。和田さんは「体力が持つかが気掛かりだった
が、無事着いて良かった。
実際に歩くことで修行の道を実感する事ができた」と話し、途中で出会った登山者との
交流も楽しかったという。
 愛須さんは「道の周辺は原生林も多く、豊な自然に感動した。自然と一体になった感
じや、昔から歩いている修験者に思いをはせることができた。自然環境や歴史の道を
今後も大切にしていかなくてはいけないと思った」と話した。
 今度は吉野から本宮までのコースをたどる計画をしている。


<大峰奥駈道 縦走記録>
■1日目(4月29日) 熊野本宮〜五大尊岳〜大森山〜玉置山

 七越峰を8時前に出発する。地元の方から「熊が出るんで気をつけてな!」と声をかけられた。
 気にはなるものの前に進むしかなくスローペースで歩き始める。しばらく行くと吹越峠から 熊野川と大斎原が真
 下に見え気持ちの良い景色に一瞬疲れも吹き飛ぶ。
 金剛多和あたりから背中のザックが肩に食い込む。歩きにくい急登をこなし五大尊岳を過ぎた あたりから小雨
 にあう。
 大森山あたりからは歩きやすい杉山の小道となり、本宮辻で道路に出会い、鳥居をくぐり最後 の登りを終える
 と玉置神社に16時10分に着く。予約しておいたので、この日は神社に泊まり、精進料理とお  神酒をいただき、
 早々に床につく。


 ※玉置神社は通常宿泊出来ません。

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▲熊野川と本宮の街並み    ▲いよいよスタート    ▲玉置神社までもう少し(本宮辻)   ▲玉置神社到着

[水場情報]
 七越峰には公園がありトイレと水あり。玉置神社には豊富な水がある。

[行程記録]
 天候:曇り時々雨
 七越峰出発(7:55/12℃)→山在峠(8:55)→宝筺印塔(9:20)→大黒岳(10:30)→ 金剛多和(10:45)→
 五大尊岳(12:00)→篠尾辻(13:00)→大森山(14:00)→本宮辻(15:30)→ 玉置神社着(16:10/9℃)[神社宿泊]


[地図] 
◆ルート地図(世界遺産吉野大峰HP)  本宮〜玉置山
◆国土地理院地図閲覧サービス      本宮 ・  大森山 ・  玉置山

■2日目(4月30日) 玉置山〜貝吹金剛〜笠捨山〜行仙山小屋

 5時45分玉置神社を出発し山頂よりかつえ坂を下る。昨日とは景色が一変し、一面のブナ林の中を歩き何と
 も気持ちが良いコースだ。奥駈道は思ったより明瞭で歩きやすい。
 途中、貝吹金剛より急登が続く。高圧線をくぐり右折れしトラバースルートをとる。
 葛川辻で一服し、笠捨山(役行者も、その苦しさに笠を捨てたと言い伝えられている。)  の急登をへて、行仙
 山小屋へ。
 山頂から明日のルートが遥か向こうに見え、改めて奥駈道の雄大さにため息をつく。
 山小屋では、友人のMさんが我々の食料(15kg)を届けてくれた。一日の後半に余裕を持た  せる為、早発ち・
 早着きを心がけたが「新宮山彦グループ」の30人以上の方々が作業に汗し、夜は大宴会となったので、朝方
 までほとんど一睡も出来ず不運に泣く。


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▲玉置神社大杉の中を歩く    ▲朝霧の十津川        ▲霧の尾根道         ▲行仙小屋に到着


[水場情報]
 玉置山から下り、かつえ坂の道路との出会いに展望台があり、トイレと水がある。
 地蔵岳へのトラバースルートに2ヶ所の水場、葛川辻に水場の看板があるが実際に見に行っていない。
 行仙小屋には水場まで2分と書いた看板があるが、実際は往復30分以上かかってしまう。


[行程記録]
 天候:曇り
 玉置神社出発(5:45/8℃)→花折塚(6:45)→岩ノ口(7:45着/8:00発)→古屋宿(8:15)→貝吹金剛(9:25)→
 香精山(10:25)→葛川辻の出会(11:00/17℃)→葛川辻(12:05)→笠捨山(12:50)→ 行仙山小屋着(14:20)
 [山小屋泊]


[地図] 
◆ルート地図(世界遺産吉野大峰HP)   玉置山〜香精山 ・  香精山〜行仙岳
◆国土地理院地図閲覧サービス      玉置山 ・  笠捨山 ・  行仙岳


■3日目(5月1日) 行仙山小屋〜涅槃岳(ねはんだけ)〜太古ノ辻〜深仙宿

 4時に起床し、ちょうど6時に出発。風は強いが雨の心配はなさそうだ。
 行仙岳を過ぎ、具利迦羅岳から暑さを感じ始める。次のピークを見ては谷を降りては登る  繰り返しに、体の
 疲れより精神的にキツイ。これが修験道だと思いつつ、徐々に体のダメージが大きくなって行くのを感じる。
 温度計を見ると21℃あり後先考えず水をガブ飲みしてしまう。
 持経小屋で休憩するが、背中の重荷が堪え体が重い。涅槃岳、地蔵岳、太古ノ辻を通り悪戦苦闘の末よう
 やく深仙宿に着いたのは17時45分だった。
 実に行軍11時間45分となり、食事を早々に済ませ寝袋にもぐり込む。自分の精神的な弱さを見せてしまっ
 た一日だった。


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  ▲ブナ林の下を歩く     ▲はるかに続く南奥駈      ▲ブナの尾根道         ▲深仙宿のお堂



[水場情報]
 平治小屋に水場まで5分の看板あり(実際に確認していない)
 持経小屋から400m林道を下った所に水場あり。但シャクが必要
 深仙小屋には香精水という水場があるが、貯め水のため沸かして飲む必要あり。

 
[行程記録]
 天候:晴れ
 行仙山小屋出発(6:00)→行仙岳(6:17)→具利迦藍岳(7:47)→転法輪岳(8:30)→平治宿山小屋(9:00)→
 持経山小屋(10:05/10:40)→阿須迦利岳(11:10/21℃)→証誠無漏岳(12:08)→涅槃岳(12:50)→
 剣光門(13:35)→地蔵岳(15:15/15:30)→嫁越峠(15:45)→奥守岳(16:05)→天狗岳(16:35)→
 太古ノ辻(17:25)→深仙宿着(17:45)お堂泊


[地図] 
◆ルート地図(世界遺産吉野大峰HP)   行仙岳〜涅槃岳 ・  涅槃岳〜釈迦ヶ岳
◆国土地理院地図閲覧サービス      行仙岳 ・  涅槃岳 ・  天狗山


■4日目(5月2日) 深仙宿〜釈迦ヶ岳〜楊子宿〜八経ヶ岳〜弥山

 夜中から雨となり気持ちも重い。昨日よりヒザを痛めてしまったメンバーの蒲田さんが前鬼に降りここでリタイ
 イア。ここからは2人での縦走となる。
 後半戦の事を考え、直登をさけ千丈平から登り釈迦ヶ岳へ、ここで初めて雪渓を見る。急な下りに追い討ちす
 るように雨とガスが行く手を阻む。視界は20〜50mしかなくルートが分かり辛い。
 しかし昼前くらいから不思議に体が軽く感じるようになって来た。北奥駈に入り朝からよくハイカーに出会う。
 特に外人さんもこの世界遺産の地を大勢見に来ているようだ。楊子宿で休憩した後、ひたすら原生林の中を
 歩く。八経ヶ岳では雪が深く1mはあった。
 朝から降っていた小雨も1900mを過ぎると止み、寒さも一段と身にしみる。
 先を急ぐが、オオヤマレンゲを保護する柵に迷い込むがようやく14時50分弥山に到着。しばらく休憩した後、
 晴れ間が見えてきたので、つかの間の大展望を楽しむ。弥山小屋は親切で感じの良い小屋だった。


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  ▲釈迦ヶ岳下の拝所    ▲雪渓が残る登山道    ▲りっぱな弥山小屋に到着   ▲明日の行程を眺める

[水場情報]
 千丈平の水場は、チョロチョロだが問題なく使える。
 鳥の水も良く出ていた。
 楊子小屋の水場では往復15分程でOK

 
[行程記録]
 天候:雨
 深仙宿出発(7:00/13℃)→千丈平(7:45)→釈迦ヶ岳(7:55)→鳥の水(9:35)→楊子避難小屋(11:00)→
 舟の垰(12:00)→明星ヶ岳出会(13:55)→八経ヶ岳(14:13/13℃)→弥山小屋着(14:50)[山小屋宿泊]


[地図] 
◆ルート地図(世界遺産吉野大峰HP)   釈迦ヶ岳〜弥山
◆国土地理院地図閲覧サービス      釈迦ヶ岳 ・  仏生嶽 ・  八経ヶ岳(八剣山)


■5日目(5月3日) 弥山〜行者還小屋〜大普賢岳〜小篠宿

 5時前に起き、ご来光を見てまた新たに闘志が湧いてきた。
 朝食を済ませ弥山の下りに取り掛かるが雪がカチンカチンに凍りアイスバーンだ。
 聖宝宿あたりからは早朝にもかかわらず大勢の登山者に出会う。今日は天気も良く絶好のハイキング日和と
 なりそうだ。
 行者還小屋で休憩を取り登り坂に備える。雅子宿あたりで今回初めて白装束の山伏に出会う。数分後ほら貝
 の音が鳴り響き、信仰心の薄い僕でも思わず手を合わせてしまう程だった。
 この辺りからの眺めは素晴らしく、大台ケ原や弥山が望めた。大普賢岳の登りは意外と楽で、鎖場やロープを
 張った岩場を越え程なく山頂へ。
 尾根つたいに女人結界門を通り小篠宿に13時45分に着く。小屋にはすでに先客がいて我々はツェルトでの
 テント泊となる。展望はないが木漏れ日を浴び良質のテン場だった。


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  ▲ご来光(弥山より)      ▲弥山を振り返る       ▲険しいしい尾根道      ▲今夜はテント泊


[水場情報]
 弥山小屋では宿泊者には無料で飲料水がもらえる。しかしビジターは有料。
 行者還小屋の水場は、小屋から行者還岳に5分ほど行った急登にある。
 小篠宿では小屋の横に小川があり水が豊富だ。

 
[行程記録]
 天候:曇り
 弥山小屋出発(6:30/室内7℃)→聖宝ノ宿(7:00)→弁天の森(7:30)→トンネル西口出会(7:50)→
 一の垰(8:15)→行者還非難小屋(9:07)→水場→七曜岳分岐(10:30)→国見岳(11:20)→
 大普賢岳(12:20)→脇宿(13:05)→女人結界門(13:15)→小篠小屋着(14:50)[テント泊]


[地図] 
◆ルート地図(世界遺産吉野大峰HP)   弥山〜山上ヶ岳
◆国土地理院地図閲覧サービス      弥山行者還岳 ・  大普賢岳


■6日目(5月4日) 小篠宿〜大峰山寺〜浄心門〜大天井ヶ岳〜四寸岩山〜吉野

 最終日はまだ星空が見える午前3時に起き、夜が明けてからの行動となった。
 キャンプ地から30分で大峰山寺に着く。早朝にもかかわらず大勢の参拝者やハイカーがおり、すれ違い
 違いさまに「よう、お参り」と言う言葉を掛けてくれ、何とも暖かい気持ちになれた。
 五番関を過ぎ大天井岳の登りも、南奥駈と比べれば大した事もなくクリアーし順調に歩く。
 この辺りからは中辺路や小辺路と同じ様な杉林の小道となる。
 また前方には下界の街が見え、6日間の縦走も今日で終わりかと思いながら青根ガ峰を登り金峯神社に
 到着した。


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  ▲歴史の残る参詣道     ▲西ノ覗岩と北奥駈      ▲浄心門(洞辻茶屋)     ▲女人結界の石碑


[水場情報]
 綺麗な二蔵小屋には水場まで8分の看板があったが確認していない。
 金峯神社の境内には水道あり。

 
 
[行程記録]
 天候:晴れ
 小篠宿出発(5:00/6℃)→大峰山寺(5:30/5:45)→西ノ覗岩(5:55)→松清店(6:20)→
 浄心門(6:30)→五番関(7:55)→大天井岳(8:45/9:00)→お堂(9:15)→二蔵小屋(9:45)→
 足摺小屋(10:55)→四寸岩山(11:20)→道路分岐(12:20/18℃)→青根ヶ峰入口(12:45)→
 青根ヶ峰(12:49)→西行庵(13:00)→金峯神社着(13:05)


[地図] 
◆ルート地図(世界遺産吉野大峰HP)   山上ヶ岳〜大天井ヶ岳 ・ 大天井ヶ岳〜吉野奥千本
◆国土地理院地図閲覧サービス      山上ヶ岳 ・  大天井ヶ岳 ・  四寸岩山 ・  吉野


■おわりに
 当初の予定では、吉野から熊野本宮までを歩く予定だったが、例年にない雪のため、
 南から北へ歩く事とした。
 それは雪解けを少しでも待つ事と北から来るハイカーに情報をもらうことでその場で対
 応しようと考えました。

 縦走を終えての感想としては、自然との一体化をめざす修行の場としての奥駈道は、
 現在でも立派な修験道であり存在価値は計り知れないものかと考える。また、我々が
 行った縦走登山も自然の中で体を酷使する事により達成されるものであり、修行の心
 に通じるものであると思った。

 途中、ヒダを痛め前鬼で下山した蒲田さんは残念だったが賢明な判断だったと考える。
 そして、最後まで頑張れた自分自身と和田くんは大きな自信となるに違いない。
 さらには、装備や天候の状態をしっかり検討すれば、単独・ノーサポートの縦走も十分
 可能かと思う。

 最後に、今回の大峰奥駈縦走に対しいろいろな方にお世話いただき無事完走する事
 が出来ました。この場をかりてお礼申し上げます。皆さんありがとう御座いました。


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