■世界遺産 熊野古道「大辺路」
熊野参詣道は、京都より紀伊半島を南下してきて紀伊田辺より内陸を通り本宮大社
から那智大社に向かう「中辺路」と、紀伊田辺から海沿いに進み那智に向かう「大辺
地」ルートに分かれます。
「大辺路」は、田辺から海に沿って伸びていますが、紀伊半島の海岸線は平野部が
少く起伏の多い山道が続きます。
また富田坂や仏坂、長井坂などコースが残っている所もありますが実際のコースが
不明な場所も多く現在調査中の部分や個人の所有の山林で入れない所もあります。
「中辺路」に比べて平安、鎌倉時代は熊野古道として使われていなかったそうです。
近世道も整備され熊野参詣者の帰路として使われたり、生活道路として使われてい
ました。
古道沿いの林は照葉樹自然林が多く残り「中辺路」の針葉樹の林と違った色合いを
見せ、所々で見える真っ青な太平洋と見事なコントラストを見せます。
尚、今回世界遺産に登録されたのは大辺路の内「富田坂」、「仏坂」、「長井坂」の三
ヶ所となっています。
<写真 枯れ木灘(すさみ町)と道分け石(田辺市)>
<見 所>
人里から離れた所にルートがあるので自然が多く残り時々見える太平洋と海岸線、
照葉樹の山の明るい緑の色や香りが最高です。
<注 意>
「大辺路」を歩かれる方は、自分の歩く場所を事前に良く調べてそのルートにあった
支度と装備で歩いて下さい。
・歩かれるルートによっては高低差がある場所や車道や人里から離れている場所
があります。
また未整備な場所もありますのでルートは地図で必ず確認して下さい。
・コースが山の中を通りますので、交通の便も悪い場所が多くあります。
JRもありますが本数が少ないので歩かれる前に十分に時刻表を確認しておい
て下さい。
・携帯電話は通じる場所もありますが、国道や人里を離れるとつながらない場所も
多くあります。
<参考書籍>
聖地巡礼 (伊勢文化舎)
・・・・・・・・・・<目 次>・・・・・・・・・・・オハナOD倶楽部で歩いたレポートです。
●熊野古道<大辺路>(富田坂)ハイキング | 2006年12月17日 |
●熊野古道<中辺路>(赤木越・大日越)ハイキング
・2006年 12月17日(日)
・行き先 和歌山県白浜町
熊野古道「大辺路」・富田坂
地図はこちら
・天 候 曇りのち晴れのち雨
・参加者 11名
<写真 左:安居辻松峠(あごつじまつとうげ) 右:草堂寺>
・コース 富田駅--草堂寺--安居辻松峠--椿駅
椿温泉「ホテルしらさぎ」にて忘年会
◎今回は忘年会を含めたハイキングを企画しました。
行き帰りを電車を利用し忘年会終了後はホテルから椿駅まで送迎してもらえるので
帰りもゆっくりと帰れます。
また富田坂の草堂寺〜安居辻松峠〜椿駅のコースは、熊野古道の富田坂・安居辻
松峠で熊野古道から外れますが古道の一番良い所を歩けて、帰りに椿温泉で一汗
流せますのでお薦めのコースです。
忘年会の方も大いに盛り上がりましたが写真の掲載はひかえさせていただきます。??
<コース説明>
JR利用の場合は、紀伊富田駅を下車し駅前より草堂寺までは舗装路を歩きます。
駅より富田橋を渡り約30分ぐらいで草堂寺に到着します。
草堂寺にはトイレもありますので休憩も兼ねてお参りや散策も良いかと思います。
熊野古道の入口は草堂寺横にあり、山道を少し歩くとすぐに林道に出ます。
案内看板がありますので案内にしたがって小川の上流に向かって林道を歩くと終
点より本格的な山道となります。
富田坂茶屋跡までは七曲がりの坂と呼ばれしばらくきつい登りが続きます。この間
は谷あいの林の中を歩きますので展望は開けせんが途中富田平野や白浜方面が
良く見える場所がありますので一息つくと良いと思います。
茶屋跡を過ぎると登りもゆるくなり快適な道が続き、途中椿方面の展望も開け自然
林の山々と枯れ木灘の海が見えます。
このあたりの自然林はウバメガシやカシの木などの照葉樹が多く5月の中ごろ最高
の新緑が見られます。
やがて安居辻松峠に到着、ここで熊野古道の日置川方面への道と尾根を下る椿方
面の道へと分かれます。
今回は熊野古道から離れ、尾根道を下ると林道に出、道に沿って歩くと途中道が分
岐します。ここで左手に歩くと右側に椿方面の看板がありますので看板に従って林
道を離れ細い山道を下ると谷間の林道に出ます。この道を小川に沿って下ると椿駅
に到着。
●コースについてはこちらをご覧下さい。白浜町観光協会のHP