■世界遺産 熊野古道「中辺路」
熊野参詣道は、京都より紀伊半島を南下してきて紀伊田辺より内陸を通り本宮大社
から那智大社に向かう「中辺路」と、紀伊田辺から海沿いに進み那智大社に向かう「
大辺地」ルートに分かれます。
この「中辺路」は、平安の時代より熊野詣のメインルートとして栄えて来ました。
「中辺路」の中でも古くからの趣が残っているのが、中辺路町の滝尻王子〜本宮大
社〜那智大社間の熊野古道です。
この「中辺路」も時代によりルートがいくつかあり、古くは紀伊田辺から上富田町の
稲葉根王子をへて富田川を上流に向い滝尻王子に至るルートが主でしたが江戸時
代になると紀伊田辺〜潮見峠〜滝尻王子に向かうルートに移り変わって行きました。
また本宮大社手前の舟玉神社にて発心門王子に向かうルートと湯の峰温泉を経由し
して本宮大社に向かう赤木越え・大日越えのコースがあります。
<見 所>
現在でも古道沿いに自然が多く残り四季折々の緑ときれいな清流と
歴史を感じる本宮大社や那智大社や山沿いにひっそりと残る王子跡。
<注 意>
「中辺路」を歩かれる方は、自分の歩く場所を事前に良く調べてそのルートにあった
支度と装備で歩いて下さい。
・歩かれるルートによっては高低差がある場所や車道や人里から離れている場所
があるので余分に補助食などを携帯下さい。
・また山間部ですので気温の変化や雨が多い場所です。対応できる服装や準備を
下さい。
・携帯電話は通じる場所もありますが、国道や人里を離れるとつながらない場所
もあります。
<参考書籍>
聖地巡礼 (伊勢文化舎)
・・・・・・・・・・<目 次>・・・・・・・・・・・オハナOD倶楽部で歩いたレポートです。
●熊野古道<中辺路>(滝尻王子〜近露王子)案内 | 2008年2月12日 |
●熊野古道<中辺路>(赤木越・大日越)ハイキング | 2005年3月20日 |
■熊野古道<中辺路>(滝尻王子〜近露王子) 2/16up
2008年1月6日に熊野古道トレイルラン大会があり、その下見の為何度かコースを
歩きました。写真等も撮りましたのであわせて掲載します。
滝尻王子〜高原〜十丈王子〜大坂本王子〜牛馬童子〜近露王子のコースについて
詳しい情報を掲載します。
中辺路の中でも滝尻王子〜近露王子間は最もポピュラーなコースで、高低差もあり
本格的な山道となります。
雨の後など石畳やすべりやすい個所がありますのでトレッキングシューズや靴底の
しっかりしたシューズを選択下さい。
また滝尻王子前には熊野古道館があり熊野古道の資料があり説明が聞けます。
バスは本数が少ないですが、近露の美術館前と道の駅に停留所があります。
▲滝尻王子と世界遺産記念碑 ▲滝尻王子前トイレ ▲古道ヶ丘上の古道 ▲中央の山の上が高原
熊野古道もこの滝尻王子から本格的な山道が始まります。高原までは登りが続きますが
高原に着くと休憩所や高原熊野神社がありますのでここで一息ついて熊野の山並みや山
里の風景をお楽しみ下さい。
▲高原熊野神社 ▲高原霧の里休憩所 ▲大門王子 ▲熊野の山々
高原より大門王子まではもうしばらく登り坂が続きますがその後は快適な尾根道となり
ます。途中の十丈王子にはトイレや水場、緊急電話があります。
休憩場所もあるので景色を楽しみながらお弁当を食べるのも良いかもしれません。
▲古道(大門〜十丈王子) ▲古道(十丈〜大坂本王子) ▲古道と林道の合流点 ▲広い林道との交差点
十丈王子を過ぎると登り下りを繰り返しながら徐々に高度を下げ林道に合流します。
案内にしたがって歩くとすぐに広い林道に出ます。その広い林道を横断後、杉檜林の中
を降りると大坂本王子に着きます。
大坂本王子を過ぎると国道311号線脇に出ます。道向かいに道の駅やバス停がありま
すのでトイレ休憩や滝尻方面に帰る事もできます。
▲旧国道〜牛馬童子の分岐 ▲近露の里と展望台 ▲近露王子
熊野古道は国道を渡らないで案内板にしたがって階段を登って行きます。
階段を上りきると舗装路(旧国道)に出ますので案内板にしたがって左方向に進みます。
少し行くと上のような分岐がありますのでここで舗装路から山道に入ります。
牛馬童子前の案内看板を過ぎると目の前に近露の里が眼下に広がります。
近露の街を見ながら急な階段を下ると舗装路に出るのでそのまま案内にしたがって進み
橋を渡ると近露王子
に着きます。
◆詳しい地図はこちらをご覧下さい。
熊野古道・滝尻王子〜近露1 印刷は、下の地図(PDF)をクリックして下さい。
熊野古道・滝尻王子〜近露2 印刷は、下の地図(PDF)をクリックして下さい。
▲熊野古道・滝尻王子〜近露1 ▲熊野古道・滝尻王子〜近露2
◆バスの時刻表はこちら
龍神自動車のHP 発心門王子〜紀伊田辺行き
西日本JRバスのHP 栗栖川〜紀伊田辺行き
■熊野古道<中辺路>(赤木越・大日越)ハイキング
・2006年 1月29日(日)
・行き先 田辺市本宮町
熊野古道<中辺路>赤木越・大日越
地図はこちら
・参加者 9名
・コース 本宮大社→(バス)→発心門王子--赤木越分岐--なべわり地蔵--
湯の峰温泉(昼食)--鼻欠地蔵--大日越登山口--大斎原--本宮大社
◎赤木越・大日越ルートは、滝尻王子から熊野本宮大社に向かう中辺路メインルートの途中、
三越峠から分岐して湯の峰温泉経由で熊野本宮大社に向かうルートです。
このコースは高低差も割合少なく、赤木越は船玉神社からの取り付き部分に急登が続くが、
後は気持ちの良い尾根道に。
大日越は湯の峰温泉からしばらく急な登りがありますがその後は本宮大社に向かって下って
行きます。
<コース説明>
今回は本宮大社に集合後、発心門行きバス(450円)にて発心門に移動。
ここを起点にまずは赤木越ルートへ、途中なべわり地蔵、柿原茶屋跡を見ながら湯の峰温泉
に向かいます。
湯の峰温泉で昼食をとり、ここでゆっくり休憩をとります。
ここのお奨めは小川の横にある湯筒(温泉の熱湯が湧き出ています。)で卵やいもなどを茹で
て食べる事です。(もちろん卵は温泉卵になります。) おいしいですよ
休息後出発、湯の峰王子にお参り後坂道を登ります。鼻欠地蔵まで来るとそこからは下り坂
になります。
この周辺は、国の天然記念物のユノミネシダの自生地になっています。
最後に大斎原(おおゆのはら)の大鳥居を通りゴールの熊野本宮大社に到着。
全工程約5時間のコースでした。 (赤木越2時間30分・大日越1時間30分)
▲ユノミネシダ ▲なべわり地蔵 ▲湯の峰温泉「湯筒」 ▲大斎原の大鳥居
※ユノミネシダ 亜熱帯性のシダで湯の峰で発見された。国の天然記念物でこの地が自生地
では北限となるそうです。