■世界遺産 高野山町石道(こうやさんちょういしみち)
弘法大師が開いた高野山に九度山町慈尊院から登る参詣道
が高野山町石道です。
この町石とは距離の単位で一町約百九メートル。九度山町慈
尊院から始まり山上の壇上伽藍まで百八十町さらに奥の院ま
で三十六町の町石が現在でも残っています。
<見 所>
空海の母が住んでいた「慈尊院」、天野の里にある「丹生都比売神社」、歴史の街
「高野山」と見所もいっぱいです。
<参考書籍>
聖地巡礼 (伊勢文化舎)
・・・・・・・・・・<目 次>・・・・・・・・・・・オハナOD倶楽部で歩いたレポートです。
●高野山<町石道>ハイキング(九度山〜上古沢) | 2005年3月20日 |
●高野山<町石道>ハイキング(上古沢〜高野山) | 2005年11月23日 |
●高野山<町石道>ハイキング(九度山〜上古沢)
・2005年 3月20日(日)
・行き先 九度山町 高野山<町石道>地図はこちら
・参加者 12名
・コース オハナ→(車)→九度山町慈尊院--(町石道)--
六本杉峠--天野の里「丹生都比売神社」--
二ツ鳥居--(町石道)--古峠--上古沢→→(車)
→→オハナ
◎今回のハイキングは九度山町の「高野山<町石道>」です。
このコースは、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の高野山に
続く参詣道で慈尊院から高野山の大門をくぐり奥の院まで続いて
います。
この<町石道>は、昔の距離の単位で1町(約109m)ごとに町石
(石造り五輪卒塔婆)があり慈尊院から奥の院まで216基現在も
すべてそろっているそうです。
今回は前半の慈尊院から天野の里「丹生都比売神社」で昼食後二ツ鳥居をへて上古沢へ
下るのコースを歩きました。
今回の見所は歴史的な建造物「慈尊院」と「丹生都比売(にうつひ
め)神社」です。
「慈尊院」は高野山を開いた空海の母君が住んでいた寺院で昔は
女人禁制でここより入山出来なかったそうです。
「丹生都比売神社」は天野の里にある神社で空海が1200年前
に高野山を開くときにこの神社に参り許しを得たそうで、1700年
前からこの地にあるそうです。
どちらも立派な建物でここだけお参りしても価値があると思います。
●コース説明
<町石道>は慈尊院から雨引山の展望台までがコンクリート道の
急な登りで展望台を過ぎて少し行くと趣きのある土道となります。
この展望台からは目の前に和泉山脈、眼下に紀ノ川の流れが
見えなかなかのビューポイントです。
六本杉峠から<町石道>から離れ天野の里へと下ります。「丹生
都比売神社」で昼食を取りゆっくり休憩。
今回たまたま境内に入り神主さんの話を聞く事が出来、私達の
時間概念とまったく違う長い歴史と日本古来の神教と仏教の融
合について知ることが出来、ますますこの地が気に入りました。
約1時間滞在後「丹生都比売神社」を後にし二ツ鳥居へ、この
道は尾根まで一気に上っているのでちょっときついですが二ツ
鳥居まで来ると眼下に天野の里が広がり疲れも吹き飛びます。
ここから高野山と反対方向の古峠に戻ります。
この間は雨の後はぬかるんで歩きにくいのでハイカットのシュー
ズが良いと思います。
古峠から上古沢までは急な下りを一気に下ります。途中地元の
農道と交差するところがあるので標識を確認しながら下ると国道
370号線に出ます。
今回は健脚の方が多く「慈尊院」を9時30分出発し「丹生都比売
神社」11時30分着12時30分「丹生都比売神社」を出て二ツ鳥
居へ13時着、古峠をへて上古沢の国道へ14時着の行程でした。
<「丹生都比売(にうつひめ)神社」> (案内パンフレットより)
天野の里に約1700年前よりお祀りされています。通称天野社・天野大社の名
で呼ばれ、「丹生都比売大神(にゅうつひめおおかみ)」は「天照皇大神」の妹神
で、またその子「高野御子大神(たかのみこのおおかみ)」と共に祀られています。
高野御子大神は、弘法大師が高野山を開く時に案内したと言われています。
鎌倉時代に「大食都比売大神(おおげつひめのおおかみ)」「市杵島比売大神(いち
きしまひめのおおかみ)が勧請され四社となり現在の形が出来ました。
四社殿は朱色のきれいな一間社春日造りでそれぞれの社殿には彫刻がほどこさ
れ一見の価値があります。
四社殿の前には二階建ての立派な楼門があります。
丹生都比売神社公式ホームページ 詳しくはこちらを
ご覧下さい。
▲入口の鳥居と太鼓橋 ▲立派な2階建ての楼門 ▲春日造りの第1殿・第2殿 ▲第3殿と第4殿
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●高野町石道(上古沢〜高野山)ハイキング
・2005年 11月23日(水)勤労感謝の日
・行き先 和歌山県・町石道(上古沢〜高野山)
地図はこちら
・参加者 7名
・コース 南海高野線上古沢駅--古峠(124石)--二ッ鳥居--
笠置峠(昼食)--矢立--四里石--大門--壇上伽藍(1石)
▲大門前にて
◎春に九度山の慈尊院より天野の里経由で二ッ鳥居まで歩いたので
今回は、その続きで高野山の壇上伽藍の1町石まで歩いて来ました。
今回は車を高野山に止めそこからバスと電車で上古沢駅まで移動し
そこから壇上伽藍(1町石)を目指して歩き始めました。
上古沢から町石道の古峠までは急登ですがその後の町石道は尾根
道となり歩きやすくなります。
高野山の入口の大門を過ぎると街並み見ながらの道となります。
壇上伽藍の金堂前の1町石で完歩となりました。
●コース説明
車を高野山の壇上伽藍の駐車場に置いておき、そこからバスとケーブルカー、南海高野線を
乗り継いで上古沢駅に移動しそこからスタートしました。
上古沢駅から町石道の古峠までは、畑の横を通りかなりの急登が続きます。
古峠からは比較的なだらかな尾根道となりしばらく行くと鳥居が2つ並んだ二ッ鳥居に着きま
す。二ッ鳥居からは天野の里が眼下に広がっていて眺めが良いです。
二ッ鳥居を過ぎゴルフ場の横を歩き笠木峠を抜けると道は下り坂になり国道480号線に出
た所が矢立茶屋です。ここで一息ついて最後の大門までの登り坂を登るとあとは高野山の街
の中を通る道となります。最終は一町の町石のある壇上伽藍の金堂前です。
時間があれば奥の院まで足を延ばしてお参りしても良いと思います。
<二ッ鳥居>
私が最初に2つの鳥居が横に並んでいる風景を見た時に不思議
な感じを受けました。今までこのような鳥居を見た事がなかったか
らです。それと仏教・真言宗の聖地に向かう参詣道にある鳥居も
違和感がありました。
この不思議の答えは、「丹生都比売(にうつひめ)神社」にお参りし
た時に神主さんより説明を受けて初めてわかりました。
この高野山の地はもともと「丹生都比売神社」の聖域で空海が高
野山を開く時に「丹生都比売神社」で許しを得たとの事でした。
昔は慈尊院から登り二ッ鳥居で高野山の地主神「丹生都比売神社」に参詣し、再度二ッ鳥
居から高野山の聖域に入る為の物だったそうです。
▲上古沢駅 ▲二ッ鳥居 ▲歩きやすい町石道 ▲笠木峠
▲押上石前 ▲高野山の入口大門 ▲街並みに沿って歩きます。 ▲壇上伽藍の1町石
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