
熊野百間渓谷自然学校とは
目 的
和歌山県田辺市旧大塔村および周辺地域の地域資源や人材を活用し 、 人々に
自然体験、農林漁業体験の機会を提供すると共に、地域の環境保全と 振興を
図ることを目的とします。
基本コンセプト
■ ―――― 自然を学び、自然から学ぶ ――――
旧大塔村三川、富里地区より奥熊野にかけての自然を教科書にいのちの
つながり(生態系)を学ぶ自然体験プログラム、環境教育プログラムを提
供する。
■ ―――― 三つの知恵は生きる力 ――――
山里に伝わってきた「食の知恵」「遊び楽しむ知恵」「山にある木や草を暮
らしに活かす知恵」を掘り起こし、伝えていくプログラムの開発と提供。
■ ―――― 森と渓で心安らか体元気 ――――
森と渓の持つ心と体の癒し作用、健康増進効果を検証し、それらを活かし
たプログラムの開発と提供。
熊野百間渓谷自然学校設立趣意書
第2次世界大戦後に生まれた「団塊の世代」といわれる人々が経済活動での役目を終えて社会の中へと帰って来始めました。
この世代が生きてきた60数年間を振り返ってみると、豊かな生活を求めて受験勉強にいそしみ、よい会社へ入りひたすら働きバブルを乗り越え、町をコンクリートで固め、夜も明るく清潔で快適な毎日のためにエネルギーと水を使いたいだけ使いました。
そして気づかぬうちに、町に住む人々の周りから自然は遠のき、豊かな自然の中で人々を育んできた故里は若者の住まぬ里となって消えかかろうとしています。
私たちは豊かな社会を生む科学技術の進歩に未来を託したはずなのに、それらのために地球の環境はバランスを失い温暖化による環境破壊が進み、同時に人々の心と体も蝕みました。
今こそ、私たちは踏み止まる時なのではないでしょうか。
どうやって・・・・・?
私たちはもとより宇宙船地球号の一員。ならばまず、私たち自身が地球の命のつながり「生態系」の中にあるということを心と身体でしっかり受け止めるところから始めるべきだと思います。
私たちの住む熊野、その中でも和歌山県田辺市三川、富里から奥熊野にかけての地域は東西を1000メートル級の山岳地帯が貫きその峰々の南北に美しく深い渓谷を成し、千古の昔から豊かな水を生み、木々を育て生き物を育み、人々が容易に入ることを拒んできました。
また温暖多雨な気候と冷たく清冽な水で満たされた渓谷の成す複雑な地形とは、日本列島の中でも南にありながら冷温帯の生物を今に残し、暖温帯の生物をも共に生存するという不思議な世界を形成しました。
歴史が進むに従い千古からの木々は伐られ山には人々の暮らしが刻まれるようになり、今ではスギやヒノキに取って代わられ林道が山腹を横切り昔の面影はかなりなくなりました。けれど百間山渓谷の様々な滝を巡る時、法師山や大塔山、安川渓谷の自然林を歩く時、そこにはいまだに命溢れる往古の熊野の自然を見ることができます。
山間には人々の活気溢れていた林業盛んなころの製材所跡が残り集落には暮らしの歴史がまだまだ沢山残っています。
私たちはこれらの自然と暮らしの歴史をいまこそ多くの人々と分かち合い、これから先の子どもたちがきれいな水と空気と緑に恵まれた地球で生きいけるよう、大人も子どももすべての人の学びと遊びの場となるよう「熊野百間渓谷自然学校」を設立致しました。
