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シラホスゲ
Carex metallica


ちょっと珍しいものだそうで、名前は聞いていましたが、見たのは今年(2007)が初めて。東牟婁郡の某湿地にて 、そこは珍しい植物がいくつもあるのは聞いていたのですが、これもあるとは聞いていなかったので、 ちょっとびっくりしつつも喜びました。

名前は白穂だと思うんですが、別に白くはないですね。ただ、何だか色が薄くて光って見える感じがするので、 その点では名前に似あうのかも。あ、雄小穂は白かった。



最初に見たのは干上がった池のところでした。でも、後からはやや林の中まで生えているのを見ました。 どちらにしても大きな株になり、集団で生えていました。何となくもっと背の高いものかと思いこんでいたので、 ちょっと拍子抜け。標本は見たことあったのに、なぜだろう?



沢山の穂が出ていて、果胞が大きいので、とてもにぎやかな印象。別名のフサスゲもよく似あった名前と 思います。



抜いて広げた姿がこれ。根元は互いにしっかり結びついていて、非常に引きはがしづらかった印象です。 穂は葉より短い。それと、葉先が細く伸びているのがよく分かります。根元の鞘は結構濃く色づいてます。



穂は束になって上向きに出ますが、下の方の雌小穂には長い柄がありました。先の方では小穂は本当に フサになってます。



ちなみに、上の写真では頂小穂はほとんど完全に雄性ですが、これは結構ばらつきがあって、こんな風に雌雄性のとか、 たまには雄性の途中だけ雌花が入る、無理に言えば雄雌雄性(?)のも見掛けました。さっきのもよく見ると少しだけ 雌花入ってます。



果胞は何だかふわっとした感じ。鱗片は果胞の半分くらいしかありません。
果実はちょっと未熟でした。



2007年6月

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