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コゴメスゲ
Carex brunnea


ナキリスゲの仲間は、秋に花をつけるので、他の仲間からは区別しやすいです。しかし、その中での区別は また別。特にナキリスゲとコゴメスゲはややこしいような。コゴメスゲの方が、小穂が細くて小さくて数が多い。 そして緑っぽく見えることが一応の目安になるような気がします。

ナキリスゲはこの近辺の道端ではどこにでもあるのですが、最近になって、あちこちにコゴメスゲがかたまって 生えているのが見分けられるようになりました。
2003年10月2日、センターのすぐそばのライオンズの森のところの斜面に生えているのがほとんどコゴメスゲなのに 気がつきました。さっそく採集。



ちょっとしたかたまりの株がいくつもありました。穂はやや垂れ下がった格好。



茎も葉もとにかく細長く、しだれています。 穂につく小穂の数はかなり多いです。節ごとにいくつかの小穂がつき、それぞれ細長い柄が生えています。 しかも、柄の先に小穂が2つついていることも。
小穂の根元の包には長い鞘があります。



根元を見ると、匍匐枝はなく、いかにも乾燥に強そうなかたい根です。茶色っぽい繊維が見えます。



小穂はどれも雄雌性で、先に雄花があります。雌花は割りあい込み合ってついていますが、どれも軸に くっつくように付いています。毛が生えているのもみえます。
また、鱗片が果胞よりやや短いのも分かります。


若干角度を変えると、果胞の縁に毛が生えているのが分かります。




果胞の表裏と、果実です。若干細長いですかね?

2003年10月

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