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イガクサ
Rhynchospora rubra


日向の裸地、岩の上に水が染み出たところとか、コモウセンゴケなどと同じようなところに生えています。 ひき岩には遊歩道沿いに沢山はえています。
他に似たような植物はないので、判別は簡単。しかし、何だか頭の重そうな草姿です。とにかく写真にはなりにくい。 頭状に集まった花序はともかく、根元の葉までおさめようとする、もうとどうしようもありません。
これは2003年8月30日。ひき岩の遊歩道沿いです。



引っこ抜いたら、以外に根出葉が多いのに驚きました。こんなに生えてたかなあ?
かなり柔らかめなので、地面に這いつくばってたんでしょうか?



各部分を見ると、なんだか何気ない草です。穂の部分からやたら無精髭が生えているのが気になる。

穂の部分をを双眼実態顕微鏡の下へ置きます。当然ながら視野をはみ出しています。 とにかくやたらに小穂が並んでいますが、よく見ると大小ずいぶん混ざっています。ところどころ包も生えていますね。 つまり、これは一つの花序ではないのでしょうね。それぞれの小穂は大きくなく、頭状に集まるのはヒメクグとかも同じですが、 これは構造そのものがかなり違うようです。




小穂を一つ、取り出します。長い柱頭が目を引きます。しかも、分枝がない鞭状。他のカヤツリグサ科は2本、3本に分かれていたり、 一面に毛が生えていたりしているのに。こんなんでいいんですかねぇ?




鱗片は長さがばらばらで、すこしづつずれてるところ、イネ科の小穂みたいですね。
その鱗片をはがすと、果実が見えます。柱頭の根元にはちょっとした塊が見えました。




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