◆名女石(なめし)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「三田井」(昭和27.4)を使用したものである
所在:日之影町見立(みたて)
地形図:大菅/三田井
異読み:なめいし?(橋梁の銘板〔名女石橋〕)
形態:山中に家屋が少数集まる
標高:約600m
訪問:2013年8月
大字見立の西南部、日之影川右岸の山中にある。
付近で伺った話では、往時は2軒。離村は25年くらい前ではないかとのこと。墓参のために、関係者が毎年道の手入れをしているという。
川中(かわなか)集落および赤川集落付近からのルートがあるが、訪問は川中より。倒木等が放置され荒れているとのことで、関係者もこれを利用しているとのこと。現地には廃屋が1軒と屋敷跡が1箇所。尾根上の墓地(甲斐家)は何段にもなっており比較的多くの墓石が集まっているが、南側にも古い墓石が数基置かれている。植林はされていないため明るく開け、集落跡からは遠くを望むことができる。集落脇の谷(名女石川)には滝の落ち口(写真8)があるが、滑らかな河床は地名の由来か。
地名の読みについては最近の地形図でも「なめし」のルビが付されている。集落下を通る県道に架かる「名女石橋」の銘板では、河川名・橋梁名ともに「なめいし」としてあるが、地元で馴染みのある呼称であるかどうかは不明。
町史によると、昭和63年に転出し無住となったとのこと。集落の読みは「なめし」。昭和20年頃の概略図では、山口氏・甲斐氏の2戸で農業に従事。屋号はそれぞれ下・上。付近には金毘羅宮と二ッ岳八幡がある。
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