◆北川(きたごう?)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「日田」(昭和22.2)を使用したものである
所在:日田市前津江町柚木(まえつえまちゆぎ)
地形図:豊後大野/日田
形態:山中に家屋が集まる
標高:約560m
訪問:2023年11月
大字柚木の中部北東寄り、高瀬(たかせ)川左岸側の山中にある。
現在は県道698号から分岐する車道が通じており、自動車で容易に訪問が可能。2軒の家屋が残るほか、何かを祀った跡のようなものが見られる。
なお資料『津江山系の民俗』には、当地にまつわる「蛇淵」「弥太郎淵」「心中峠」といった伝承が記載されている。ほか当地から出野へ向かう道の途中、大きな岩の陰に地蔵や弘法大師像が10数体並んでいるとあるが、先述のとおり車道を用いたため未確認。
地名の読みについては、旧版地形図で「川」の字に「ゴー」のルビがあるのみ。先の「弥太郎淵」の伝承において、当地の長者が「きたごどん(北川殿)」と呼ばれていたことが分かる描写があり、地名は「きたごう」と読むものと思われる(ただし「角川」の小字一覧では、柚木村の東郷内(ひがしごうち)に「北川」が見られ、「キタカハ」のルビが振られている)。
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