◆大屋敷(おおやしき?)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「越知」(昭和23.7)を使用したものである
所在:越知町野老山(ところやま)/越知町越知
地形図:大崎/越知
形態:谷沿いから斜面にかけて家屋が散在する
標高:約540m〜?
訪問:2016年1月
大字野老山・大字越知の境界となる、市ヶ谷川(仁淀(によど)川支流)沿いにある。
町史にも滅びた集落名として挙げられ、戸数は7。また同じく「えず」(2戸。大屋敷の奥)、「藤カ奈呂」(1戸。大屋敷の対岸)が記されており、近接していることからここでは一括して扱った。
横倉神社脇より林道横倉長者線に入り、まず現地付近の道沿いで「片岡千勢意誕生地」の碑(昭和61年設置。写真1)を確認。氏は明治44年10月13日生まれで、「横倉長者線林道期成同盟会」の会長補佐として活躍した人物であったよう。碑の裏手には徒歩道があるが、その先には僅かな平坦地があるのみ。続いて地図画像の左岸側にある建物付近を探索。何かが建っていたと思われる平坦地が見られたが、土地が狭く屋敷跡ではないよう(写真2)(以上が「藤カ奈呂」か)。
ここから谷に下り、地図画像で谷沿いにある家屋群の場所を探索。農地跡の段々になった石垣(写真3)が見られたものの、屋敷跡は確認できず。
さらに林道と市ヶ谷川の交叉地点では「安徳天皇從臣治部卿ノ局ノ祠」の案内標柱(写真4)が立つ。ここから西に数百メートル(距離は失念)とのことであったが、谷沿いや尾根上を探し回ってもそれらしいものは見られなかった。
対岸に渡り、左岸側の斜面に登ると1箇所の屋敷跡(写真6)や農地跡が確認できた。林道沿いの造林地の看板(写真7)にも「野老山字エズ」とあることから、ここが「えず」の2戸のうちの1戸であるよう。
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