◆古井(こい)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「大栃」(昭和28.12)を使用したものである
所在:香美市香北町古井(かほくちょう―)
地形図:奈路/大栃 形態:山中に家屋が集まる
標高:約350〜400m
訪問:2015年1月
物部(ものべ)川の支流、河ノ内川右岸側の山中にある。
旧版町史によると、当時の戸口は6戸28人。氏神は古井神社。
また「角川」によると、大字古井は中世から見られる香美郡の「古井ノ村」。および近世以降の香美郡古井村。明治22年暁霞(あかつか)村の大字となる(のち大宮町→香北町)。寛保3(1743)年30戸142人、弘化4(1847)年12戸53人、明治24年14戸62人、昭和59年3戸7人。主な産業は農林業。「来い言うても、行くじゃない」(※)と言われるほどの僻地といわれる。
集落へは川沿いの道路より山道が通じている。道幅はやや広く設けられており、集落付近まで軽車輛や二輪車程度は往来していたよう。現在でも数戸の廃屋や倒潰して間もない家屋が多数見られ、車道のない山中でありながら比較的最近まで居住があったと思われる。集落内には神社のような建物が半壊で残されているが、先述の古井神社か(写真9)。
※ 「古井」を「来い」に掛けた洒落
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