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◆白髪(しれげ)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「手結」(昭和32.4)を使用したものである

所在:芸西村和食(わじき)
地形図:手結/手結
形態:尾根上に家屋が集まる
離村の背景:最終は移転事業
標高:約410m
訪問:2012年12月

 

 大字和食の北東部、安芸市との境界となる稜線上にある。
 以下は村史からの要約。

昭和40年代に発足した過疎地域集落移転事業により、板淵宇留志・白髪の3集落(計29戸)が岡本団地・極楽(ごくらく)団地(※)ほかに転出した。昭和47年度から48年度にかけ、村による宅地跡・農地跡等の買収をもって移転事業は終了。なお当集落は、燃料革命以来過疎化が進行していた
主に農林業・日雇い労働で生活。当時の17戸中12戸は安芸市赤野(あかの)に農地を所有し、農産物を栽培していた
飲料水・農業用水の確保が困難であった。昭和33年に用水路、同35年に簡易水道を設置したが、旱天が続くと取水できなかった
芸西小学校白髪分校が集落中央にあったが、昭和31年集落南端に移転。昭和46年8月31日廃校

※ 岡本団地は昭和45年度完成の公営住宅。極楽団地は昭和46年より住宅が新築あるいは移築されたもの。家屋の建築は自費

 また稗尻で伺った話では、全戸が小松家であったとのこと。畑では芋などを作り、田で作られた米は出荷もしていたという。
 訪問時は雨天のため、また地図を持参していなかったためあまり詳細な探索はできず。主に車道に沿っていくらかの遺構を確認するにとどまった。複数の屋敷跡のほか、先述の用水路と思われる設備も見られる(写真9・10)。集落へ通じる道は狭隘で状態も良くないが、度々集落への出入りがあるようである程度の整備がされている。途中「白髪神社」の存在を窺わせる立て札が見られたが、現地で確認することはできなかった。
 なお後で知るところでは、現在も校舎が残っているよう。最近の地図でも建物として記載されており、見落としてしまったことが悔やまれる。

 


写真1 集落入口


写真2 小屋
※以下フラッシュ使用

写真3 小屋

写真4 屋敷跡の門(白い粒は雨)

写真5 浴槽

写真6 屋敷跡にて

写真7 浴槽

写真8 瓦

写真9 用水路(丁字状になっている)

写真10 用水路

 

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