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◆奈古屋(なごや



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「山口」(昭和21.10)を使用したものである

所在:萩市川上(かわかみ)
地形図:佐々並/山口
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:ダム建設
標高:約180m(水面は約180m)
訪問:2022年8月

 

 旧川上村の中南部、佐々並(ささなみ)川(阿武(あぶ)川支流)左岸にある。現在は佐々並川ダムの人造湖(佐々並湖)に水没。
 県道より適当な尾根筋を降り訪問。水位がやや低かったためか、下草に広く覆われた農地跡と山際で往時の石垣を見ることができた。また道から降りる際、尾根筋では何かを祀ったような跡も見られた(写真9)。もとよりダム湖と河川の境目付近に位置していることもあり、水面から現れる頻度は高いものと思われる。
 昭和23年の航空写真では、3棟ほどの家屋と水田が写されている。同39年のものでは、ダム完成後で家屋はないものの集落内の道筋がはっきりと確認できる。

 村史によると、当地は「地下上申」(元文5〔1740年〕)に小名(※1)として現れており(「名木屋」の表記)、「川上村由来書」(寛延2〔1749〕)では記述なし、「注進案」(弘化2〔1845〕)では遠谷組の小名として記されている。「注進案」では4軒。
 明治8年の「山口県大区・小区制村名書」には字地笹尾(ささお)の「小字地」として記されているが
、それ以降は見られなくなっている。

※ 小名(こな)は、小村(こむら)より下位の区域。小字とほぼ同義

 なお「角川」の小字一覧には「奈古屋(ナゴヤ)」および「奈古屋下」が見られる。

 


(写真1 ダム堰堤)

写真2 集落跡風景

写真3 石垣

写真4 石垣

写真5 集落内の谷

写真6 同

写真7 石垣

写真8 佐々並川

写真9 何かを祀った跡?

 

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