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◆大島(おおしま)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「寄島」(昭和22.3)を使用したものである

所在:笠岡市真鍋島(まなべしま)
地形図:白石島/寄島
形態:?
標高:?
訪問:2021年11月

 

 真鍋島の岩坪(いわつぼ)港より、北に1.6qほどにある島。中央の砂洲を挟んで、北の先大島・南の前大島で形成される。
 資料『シマダス』によると、定住の時期は不明だが、江戸時代に鼠害により耕作を放棄し無住となったといわれている。また明治13〜16年にかけて17人から19人が居住した記録がある。昭和30年代頃まで真鍋島から通いで耕作が行われ、麦や芋を栽培。同40年頃までは花卉栽培も行われ、当時も人家があったという。
 同書および市史によると、前大島には県指定の天然記念物であるイヌグス(※1)があり、推定樹齢は400年。指定は昭和32年。樹下には小祠が祀られていたとのこと。

 上陸はまず先大島より。野生化したヤギが棲息しているためか、深い藪はあまり見られず比較的探索しやすい。地内では、南西の浜付近で屋敷跡が見られたほか、いくらかの建物跡や小屋の残骸を確認。頂上にも登ってみたが、特に何も見られない。
 続いて砂洲を渡り、前大島を北側より訪問。少なくとも当方が進入した北西部は、
藪が激しく詳細な踏査は困難。こちらにもヤギが棲息しているものの、頭数は少ないよう。獣道を頼りに歩いていたところ、頂上から少し下がった場所でイヌグスに到達。根元には先述の「小祠」の屋根と思われる石造物も確認できた。なお管理のためのルートがあるようで、ここから海に向かう踏み跡に沿ってロープが張られている。
 市史によると、島内の小字は以下のとおり。

・先大島…先大島三郎五郎・先大島長瀬・先大島梅谷・先大島網代ノ上・先大島上浦
・前大島…前大島戒ノタヲ(※1)・前大島スノタヲ・前大島ツボキ・前大島白石・前大島スハナ

※1 一般的には「タブノキ」と呼ばれるもの
※2 「戒」は「戎」の誤りである可能性も考えられる

 


写真1 島遠景(西側より撮影)
≪先大島≫

写真2 ヤギ

写真3 南西の浜より陸地を望む

写真4 屋敷跡。左に登り口

写真5 写真4にて

写真5 甕

写真7 井戸

写真8 農地跡

写真9 何かのかけら

写真10 頂上付近の風景

写真11 ヤギ

写真12 稜線上の遺構

写真13 小屋の残骸

写真14 農地跡

写真15 何かの建物跡

写真16 農地跡

写真17 建物跡

写真18 写真17にて

写真19 同

写真20 遺構

写真21 北側の浜?(失念)

写真22 写真21にて。波に洗われた瓦

写真23 同
≪前大島≫

写真24 砂洲とつながった前大島

写真25 農地跡

写真26 茶碗


写真27 頂上より東を望む。遠方は香川県小手島(おてしま)・手島(てしま)・広島(ひろしま)方面


写真28 イヌグス

写真29 根元の石造物(小祠の屋根か)

写真30 イヌグスの標柱

 

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