◆小長辿(こながたわ)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「村岡」(昭和28.8)を使用したものである
所在:香美町小代(おじろ)区大谷(おおたに)
地形図:村岡/村岡
形態:山中に家屋が散在する
標高:約600〜700m
訪問:2010年11月
大字大谷の西部にある。
集落は高地の緩やかな尾根上にあり、田畑が広がる中に家々が点在。集落入口には小長辿郷跡の碑(1992年建立。写真1)が建ち、これによると姓は稲尾2・太田垣3・遠地2・遠池3・岸木1・福田1。また「一七〇三年市左右衛門山籠と云爾後諸氏入山開拓し里と成す」と、集落の起こりも記されている。現在は数軒の家屋と小代小学校小長辿分校(冬季分校)の校舎(写真5)が残り、手入れされた田畑も見られる。
訪れていた元住民の話では、覚えている範囲で17軒。現在も3軒が通いで田畑を作っている。多くは自分で家を建てたりして個々に離村していったが、3軒は町が用意した越冬住宅にそのまま住み離村していったという。収入源は米作り。冷涼なのであまり収穫はなかった。古くは冬に炭焼きも行っていたが、のち出稼ぎに。
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