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◆千倉（ちくら）
※ この地図は、大日本帝国陸地測量部発行の1／50,000地形図「桑名町」（明治33.12）を使用したものである
所在：桑名市長島町千倉（ながしまちょう―）
地形図：弥富／桑名
形態：川沿いに家屋が集まる
離村の背景：河川の改修
標高：数m
訪問：2015年11月
大字千倉の西部にある。もとは揖斐（いび）川の左岸に位置していたが、改修後は河川用地となり現在の長良（ながら）川と揖斐川の間に設けられた堤防沿いに当たる。
なお旧千倉村には大きく「千倉」と「泥脇」の2集落があったが、後者は改修の影響を免れた現在の千倉の中心部で、ここでは前者の千倉本集落について述べる。
町誌によると、明治期の揖斐・長良・木曽（きそ）三川分流工事（※）により離村。氏神は神明社で、慶安3（1650）年勧請。同年の洪水の際、木曽川を流れ千倉の堤に漂着した宮を産土神として祀ったもの。境内には文化5（1808）年になり阿岐波社も祀られた。なお泥脇の神明社は、慶応3（1867）年にこれを分祀したもの。
改修後は長良川左岸の堤防沿いに新しく千倉地区が設けられており、現在でも住宅が建ち並んでいる。
※ これら木曽三川は下流で複雑に絡み合っていたため、沿岸や中洲の集落は度々水害に悩まされていた。この状況を改善すべく三川の完全な分断を図り、築堤・浚渫・水制・砂防等の大規模な工事が行われた。明治20年起工、同45年竣工（第一期：明治20—28年度、第二期：同29-32年度、第三期：同33-38年度、第四期：同39-44年度）
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