◆八重名野(やえなの)
所在:西伊豆町一色(いしき)
仁科(にしな)川の右岸の斜面にある。集落は無人だが八重名野バス停が残る。ここに架かる八重名野橋は、欄干が無く簡素な造りだが軽自動車くらいは渡れる幅がある。なお地形図では渡ったところに墓地の記号があるが、現在は見られない。それらしい場所には、椎茸のほた木が組まれていたり、畳が捨てられていたりしている。6、7分ほど山道を登ると、最初の民家跡に到着。家屋はほぼ全壊だが物置や蔵が残る(写真1・2)。近くには物資運搬用のワイヤーが張られ、タイヤを水平に吊るした滑車が残っている。少し先の民家跡は、僅かに壁が残っているのみ。もう1軒は建物がしっかり残っている(写真3)。最後まで人が暮らしていたのだろう。その他斜面を利用した農地の跡が多く残っている。現在でも一部の畑が手入れされており、夏みかんのような柑橘類が栽培されている。かつての住民が農作業をしに来ているのだろう。
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写真3 人家 |
写真4 道 |
写真5 祠? |
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