◆下刀利(しもとうり)
※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「下梨」(昭和32.8)を使用したものである
所在:南砺市刀利
地形図:湯涌/下梨
形態:川沿いの斜面に家屋が集まる
離村の背景:ダム建設
標高:約360m?(水面は約340m)
訪問:2011年6月・8月
町の南部、小矢部川右岸にある。刀利ダムの湛水に伴い、かつての宅地が水没した。
現在は集落跡には1軒の家屋と親水公園があり、園内には「刀利の史話」の碑や、刀利地区の教育に貢献した人物・山崎氏の胸像、学校跡の碑など、往時を偲ぶものが置かれている(写真3〜5)。なお学校があったのは上流の刀利(上刀利)。碑より、かつての住民は荒井家・木曽家・瀬戸家・高田家。いずれも転出先は金沢市となっている。
また左岸堰堤付近には小さな社と胸像があり、さらに上流側には「刀利郷」の碑(写真8)と刀利地区の小地名を記した碑(写真9)が置かれている。
村史によると、上刀利・滝谷と合同で昭和36年9月20日閉村式挙行。
資料『村の記憶』によると、昭和38年にいったん無人化。のちダム湖に水没した滝谷より転入者があり、集落は平成8年まで続いたという。また公園がある岬の少し先にある小さな島は、神社の跡(写真7)。「角川」では昭和50年の時点で、刀利ダムの東岸(下刀利と思われる)に2世帯4人が居住としている。
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