◆大久保(おおくぼ)
※ この地図は、大日本帝国陸地測量部発行の1/50,000地形図「藤澤」(昭和3.9)を使用したものである
所在:伊勢原市子易(こやす)字大久保
地形図:厚木/藤沢
形態:山中
標高:約250m〜
訪問:2022年3月
大字子易の西部、鈴川(金目(かなめ)川二次支流)左岸山中にある。
登り口で会った方(80代)の話では、畑があって通いで耕作していたが、知る限りでは住居があったとは聞かないという。道中には地蔵がありお参りする人もあったが、堰堤(写真1)の建造のためこれは移設されたとのこと。
大山小学校の裏手より道が通じ、ほどなくして現地に到達。1960年代および1970年代の航空写真では農地の区劃がはっきりと確認できるものの、その多くが傾斜地で農地跡といった雰囲気はあまり感じられない。人工的な痕跡は崩れた物置小屋や炭焼き窯程度であったが、瀬戸物のかけらが散見され人の営みがあったことを窺わせる。
なお資料『伊勢原の民俗 大山地区』の小字図において、子易地内に小字としての「大久保」が確認できる。観光スポットの「大山桜」も、一部は大久保地内にあるよう(写真11・12)。
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