◆田代(たしろ)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「男體山」(昭和21.2)を使用したものである
所在:片品村東小川(ひがしおがわ)
地形図:丸沼/男体山
形態:谷沿いから斜面にかけて家屋が集まる?
標高:約1,080m?
訪問:2019年5月
大字東小川の南西部、小立沢(片品川支流)右岸にある。
手持ちの旧版地形図でも地名と墓地の記号があるのみで、集落の広袤は不明。ただしゴルフ場・リゾートホテル(現在は廃業。訪問時撤去作業中)へ向かう道路の枝道沿いに、歌碑と「詩碑建立の趣旨」と題した説明(写真1)があり、ここに集落があったことを物語っている。碑から見下ろす緩い谷は農地の跡か(写真2)。
以下は「詩碑建立の趣旨」の全文。
慶長13(1608)年この地に東田代村が開かれた。以後昭和20年代までの約360年間、人々の生活した証がある。
今もこの地を想いつ、昔日を偲ぶ者多し。
旧村民の慰霊と史蹟の保温保存を願いサエラリゾートの協賛と下小川地区の厚意を受け、この詩碑を建立する。
平成21年6月吉日 菅沼地区有志 菅沼地区出身者
なお碑の付近や緩い谷を渡った尾根上には石仏やその他の石造物が多数見られ、集落の名残は多い。
「角川」によると、当地は近世の利根郡東田代(ひがし―)村とのこと。
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