◆綱取(つなとり)

※ この地図は、参謀本部発行の1/50,000地形図「川尻」(昭和20)を使用したものである
所在:北上市和賀町横川目(わがちょうよこかわめ)
地形図:和賀仙人/川尻
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約130m
訪問:2017年5月
大字横川目の南西部、和賀川左岸にある。
当地の付近には主に銅を産出した綱取鉱山がある。町史によると、発見は明治17年頃(享保年間採鉱とも伝えられるが不詳)。その後所有者の変遷を経て大正4年三菱合資会社が買収。以降盛況を見せ、鉱員は200人から250人、戸数も160戸を超えたが、昭和2年頃より衰退。昭和15年には労働者は他の鉱山などに出稼ぎする状態になり、ほどなく閉山。
また当地にあった分教場の変遷は以下のとおり。廃止時期は不明。
明治39 |
私立平井尋常小学校認可 |
大正4 |
私立綱取小学校となる |
大正10 |
横川目小学校綱取分教場となる |
昭和2 |
改築 |
現在集落跡には温泉施設が営業中。かつての建物の痕跡は見られないが、山側には神社の跡(写真2)があり現地を一望できる。また集落内に「綱取分教場跡」の史跡標柱(写真3)、西の端に「奥寺堰取水口」の史跡標柱(写真4)がある。
なお当地が純然たる鉱山集落であったか、旧来は農村であったかは不明。
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