●吟醸造り

吟醸造りとは、特別に吟味して醸造することをいい、伝統的にはよりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、粕の割合を高くして、特有な芳香(吟醸香)を有するように醸造することをいいます。
では、どの程度“低温でゆっくり発酵させるか”というと、普通酒は15℃前後で発酵に20日前後をかけますが、吟醸造りでは10℃以下で、30日前後の日数を要します。
低温では栄養となる米が溶けにくくなり、酵母は飢餓状態になります。酵母は苦しいながらも生き抜くために、自らの酵素をエネルギーに変えようとする、そのときにあのフルーツのようないい香りが生成されるのです