田辺市市民活動センター
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    市民活動団体ファイル 19

紀南養護専攻科を考える会 会長 出口幸三郎さん

   
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考える会ミーティング風景
 「皆さんのおかげで出来ました。ありがたいことに」と語るのは出口幸三郎さん。自らを企画屋、アイデアマンと称し「なんでもこいよやよ」とバイタリティのかたまりである。県立はまゆう養護学校育友会の会長として奔走し「紀南養護専攻科を考える会」を立ち上げ、ふたば福祉会による自立訓練事業として、紀南養護学園(仮称)の来春の開設にこぎつけた。教育期間は2年間。

 そもそもの運動の動機は、はまゆうの高等部に通う娘の進路を考えたことから。成長が遅くあまりにも幼い娘が高等部の3年間で「人とのかかわり方」や「仲間と仲良くやっていく」という、社会で一番大切な術を身につけることができるだろうか?せめてもう2年ほど社会に適応できるための教育を受けさせてやりたい。

専攻科のイメージ図
専攻科のイメージ図

 調べると学校教育基本法には養護学校の高等部の上に2年間の専攻科を置くことは認められている。しかし当時は盲学校・聾学校とはちがい公立養護学校に設置されている例はなかった。

 なんとかしたい!育友会の役員やはまゆう養護学校の進路担当の鈴木三喜先生と共に、みなべ、田辺の教育長、県教委にかけあう。また、すでに設置されている施設の見学、和歌山大学の山崎由可里准教授に指導を仰いだり、同じ目的をもつ「和歌山専攻科を考える会」や研究者と教師の組織である「全国専攻科(特別ニーズ教)研究会」との連携もはかる。



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設立総会 平成18年9月21日


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研究集会 平成19年9月12日


 運動の結果、昨年の9月に上富田町文化会館で「紀南養護専攻科を考える会」の設立総会と講演会を開催することができた。

   

 しかし、県の財政事情などもあり大目標である県立の専攻科の設立はなかなか進展が望めない。そこで、福祉施設の中で「学ぶ作業所」を併設することになる自立訓練事業の可能性を探る。教育から福祉の領域へ運動を移行して、地域の各施設に打診する。そんな時、ふたば作業所の地盤沈下を原因とした移転の話を聞く。作業所を運営するふたば福祉会も新しい施設ができるにあたって新規事業を模索しているはず。「今しかない!」押す、押す、押す。そして紀南養護学園(仮称)の開設がついに決定した。


  「皆さんのご協力で新しい選択肢が出来ました。なんとか娘の高等部の卒業に間に合わせることが出来た。」と語る出口さん。その力強い眼差しは次の目標に向けられている。


   紀南養護専攻科を考える会 事務局
    〒646-0031 田辺市湊1372-12
               デグチライフサービス内
     TEL : 0739-25-5156
     FAX : 0739-26-4633
     ホームページ : http://kangaeru.yu-yake.com/



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