備長炭には大きく分けて、白炭と黒炭の二種類がありそれぞれに特徴ある炭質を示す。
 「白炭」は1000℃前後の高温で焼かれ、精錬(ねらし)作業工程により、非常に堅く燃焼時間が長く均一なエネルギーを持続するので焼き物料理に最適といわれている。

精錬とは
 密封された窯の中で炭化を終えると窯口を徐々に広げ空気を送り込む。すると、まだ真っ暗な窯の中の炭化された原木は少しずつ燃えはじめちろちろと炎を上げはじめる。
 さらに、窯口を広げていくと窯内の空気の量が増え一気に炎が上がり真っ赤に燃えはじめる。窯内の温度は1,000度前後に達し残留する一酸化炭素ガス、樹皮などが燃やしつくされる。この工程が白炭、堅炭の最大の特徴である。


 備長炭は燃料として用いられるだけではなく日常の暮らしの中で重宝がられている。備長炭の内部は複雑な多孔体になっており、その表面積は1gあたり約240〜300平方メートル(72〜90坪)あると言われ、水や空気を吸収する力、つまり吸着力は非常に高く、又カルシウム等のミネラルも多く含まれています。
 水道水に入れた場合この気孔の吸着力によりカルキ臭の元である塩素や悪臭の原因である有機物等を吸着し、更にカルシウム等のミネラル成分が水に溶けだしおいしいミネラルウォーターが出来上がります。
また、水の粒子を小さくする働きがあり飲料水は口あたりがまろやかに、お風呂の湯はやわらかく湯あたりのよい湯になり、このほか気孔による吸着力で冷蔵庫内、下駄箱、自動車内の消臭や野菜、果物から出るエチレンガスを吸着し鮮度を保持する効果、湿度が高いときは湿気を吸着し乾燥すれば吸着した湿気を出すという調湿効果もあり、特に床下に敷きつめれば木材のカビによる腐敗・白アリまたアトピー性皮膚炎やぜんそくの元と言われるダニの発生を抑えるともいわれています。
 このように備長炭は燃料用だけでなく、人間の快適な生活環境に大きな影響を与えてくれるものとして近年最も注目されています。

 

燃料用
 紀州備長炭の最も基本的な使い方です。
 火が強く長持ちし、燃えている炭火の表面からは赤外線が出ています。この赤外線がうまみ成分(グルタミン酸)をつくる働きをします。
 備長炭には、2〜3%の灰分が含まれています。この灰の中には、カリウム塩類が約40%、カリ塩類が約20%も含まれていて、アルカリ成分がきわめて高く、これが料理に付着して脂肪酸を中和し、うまみを守ります。

お風呂用
 備長炭には、カルシウムなどのミネラルが多く含まれており、お風呂に入れると、アルカリイオンを含む入浴剤になりお湯がとてもまろやかになります。

消臭・調湿・インテリア用
 冷蔵庫、食器棚、靴箱、トイレなどに備長炭を置くと、強力に脱臭します。特に、冷蔵庫に入れて置くとエチレンガスを吸着し鮮度が保たれます。また、押入れ等に入れておくと除湿効果があります。

炊飯・浄水用
 
備長炭の吸着効果が、お米のヌカ臭と水のカルキ臭をとってくれ、ふっくらとしたおいしいご飯が炊けます。また、ポットや水差しの中に入れて置くと臭気の取れた、おいしいミネラルウォーターができます。炭を洗いながら使用すれば、3ヶ月は利用できます。

 


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